タイヤ空気圧センサを応用 浸水検知センサで国土交通省の実証実験へ参加

当社は、TPMS(タイヤ空気圧監視システム)の事業領域の拡大や、無線・センシング技術などのコア技術を活かした新製品開発を進めています。この度、国土交通省が実施する「ワンコイン浸水センサ」実証実験に使用される浸水センサの1つとして当社が採用されました。これまで培ったTPMS技術を応用することで、本実証実験がめざす「小型・長寿命・低コスト」のワンコイン浸水検知センサを網の目のように設置できるようにし、浸水状況をリアルタイムに把握できるシステムの構築により、国土強靭化へ貢献します。

 
        ※1 TPMS(タイヤ空気圧監視システム)の無線センシング技術   ※2 e-WAVES(物流監視システム)のクラウド技術
当社は、1999年より自動車向けにTPMSセンサを生産しており、これまでに2億個以上のTPMS送信機をグローバルに出荷しています。一方、国土交通省では、近年の大雨による浸水被害や河川氾濫に対して、浸水の状況をいち早く把握し、河川管理者や自治体が迅速な災害対応や地域への情報発信、また流域内で活動を行うさまざまな企業等においても、災害後の施設管理・保険金支払などを速やかに実施できるしくみの構築をめざしています。その一つとして、堤防や流域内に多数設置することで面的な状況把握が可能な「ワンコイン浸水センサ」を使った実証実験を進めています。この、国・自治体・民間企業等のさまざまな関係者が一体となった実証実験に、当社はセンサメーカーの1社として参加しています。

このシステムは、サイズ・価格ともにワンコイン程度(500円玉を想定)の現地に設置したセンサと、その信号を中継するための中継装置などから成る浸水検知システムで、センサの導入コストを下げることで多くの検知ポイントを作り、浸水をより早く、正確に把握することをめざしています。当社は、これまで培ってきた車載センサ技術をベースに、浸水検知機能を追加したセンサを開発しました。また、把握した各情報をクラウドを活用して関係者と共有するシステムには、昨年販売を開始したマルチセンシングロガー「e-WAVES」の技術も応用しています。本実証実験を通じて、世の中のニーズを汲み取り、より導入しやすいシステムへの改良を進めていく予定です。