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トップ対談 価値創造の原理原則 太平洋工業株式会社 代表取締役社長 小川 信也×株式会社岐阜新聞社 最高顧問 杉山 幹夫氏杉山 幹夫氏 プロフィール 株式会社岐阜新聞社 最高顧問

地域貢献は太平洋工業のDNA

小川:杉山最高顧問には、1989年から15年間、当社の社外監査役を務めていただきました。現在もお元気でご活躍されていらっしゃいますね。

杉山:なつかしいですね。太平洋工業とのお付き合いはちょうど60年前。創業者の小川宗一さんとの面会のため、本社をお訪ねした時からです。社外監査役時代は、本当に多くのことを勉強させていただきました。特に当時の小川哲也社長から学んだ経営哲学は、いまだに強く胸に残り、私の経営の柱の一つになっています。常にみんなの声を聴く現場主義、優秀な人財をどんどん受け入れて適材適所に登用するといった合理的な経営、新しいものに果敢に挑戦するバイタリティには正直舌を巻きました。そして、利益追求だけではなく、次世代育成やスポーツ・地方文化の振興といった社会貢献にもご尽力されていました。現在の小川信也社長と親子三代(小川宗一、哲也、信也)にわたってお世話になり、強いご縁を感じています。

小川:私も現在、岐阜放送の社外取締役を務めさせていただいていますが、メディアと製造業の違いやメディアの役割など、様々なことを学ばせていただいています。また、杉山最高顧問は、岐阜県内の諸団体の役員などを歴任されており、そうした地域活動をご一緒させていただく機会にも、「儲けとるだけではいかんよ」といった教えをいただきました。

杉山:岐阜新聞では毎年2月、学術・産業・経済・社会事業・文化などの分野で、ふるさと岐阜県の発展のために尽力された方々に「岐阜新聞大賞」をお贈りし、その功績を讃えています。これまで69回を数えますが、御社のように親子三代揃って受賞された実績は他にありません。皆さん、素晴らしいリーダーシップを発揮され、岐阜県を代表する経済人であるとともに文化人であったと思います。

小川:私も産業部門で2018年度の「岐阜新聞大賞」をいただき、ありがとうございました。この受賞は決して私一人の力ではなく、社員をはじめ、多くの関係者の皆様のお力添えのおかげと感謝しています。祖父の宗一は「尺取り虫精神」を経営理念に掲げ、地道に常に前進することをめざしました。父の哲也は「夢のある経営」を掲げ、ビジョンを持った経営にチャレンジしてきました。私は、持続的な成長を続ける100年企業をめざして、それぞれの国や地域にしっかり根を下ろした「GLOCAL経営」に邁進しているところです。

杉山:科学技術の振興と地域産業の発展を目的に1985年に設立された小川科学技術財団は、毎年岐阜県内の大学や高専などの研究者に対して助成金を贈って学術研究のサポートをされていると伺っています。岐阜県初の科学技術財団として30年以上の長い歴史があり、本当に素晴らしい取り組みですので、今後もぜひ継続していただきたいと思います。一方、岐阜県と大垣市との協働で「太平洋里山の森」活動も展開され、環境にも配慮されています。また、シンボルスポーツのソフトテニスをはじめ、ソフトボールなどのスポーツ振興にもご尽力されており、事業活動だけではなく、地域振興にも大いに貢献されていることを高く評価しています。

地元メディアへの期待

小川 信也

小川:2018年12月には、岐阜新聞朝刊の経済面特集「ぎふ財界人列伝」で当社を紹介いただき、ありがとうございました。「海原へ」と題した連載では、創業当時から今日に至るまでの歴史を全12回に亘り、大変わかりやすくまとめていただき、地域や取引先をはじめ、多くの皆様に関心を持ってお読みいただきました。

杉山:「ぎふ財界人列伝」は、岐阜県内の企業の歴史を中心に深掘りして紹介する特集記事で、これまで10社程の企業の連載を掲載してきました。我々地元メディアの役割を表現する代表的なもので、しかも、岐阜県の産業振興を図る一助になると考えています。

小川:「ぎふ財界人列伝」は、業種を超えて様々な県内企業が取り上げられていますので、新たな発見や気づきを得ることができます。連載後、岐阜新聞さんにもご協力いただき、「海原へ」と題した小冊子にまとめ、社員・家族、関係先に配布しました。社員にとっても、それぞれの時代の経営者の想いや経営判断、歴史を知る良い学びの機会となりました。会社の歴史を認識することから社員としての活動の第一歩が始まると思いますので、新入社員にもこの冊子を読んでもらい、先輩の尊い体験などを学び、吸収してもらうよう努めています。

杉山:若者の活字離れが深刻化しており、まさに多メディアの時代ですが、この特集が御社のお役に立てたならば大変光栄に存じます。

小川:「ぎふ財界人列伝」の連載では、当社のスポーツ支援として、シンボルスポーツのソフトテニスや「大垣ミナモソフトボールクラブ」についても紹介いただきました。

杉山::昨年、大垣ミナモの1部リーグ開幕戦がナゴヤドームで行われましたが、岐阜放送はこの試合で初めて県外でのテレビ中継を行い、大きな反響がありました。私は地元メディアが果たす役割は、「歴史の記録者、時代の目撃者」だと思っているんです。地域に密着した報道を行い、岐阜県民に広く知らしめていく。これが地元メディアのめざす姿であり、岐阜新聞・岐阜放送の社会貢献なのだと確信しています。これからも、郷土・岐阜県に根ざした地域情報の発信をめざしていきます。

 
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