環境負荷削減

当社では、生産工程で使用する化学物質を適正に管理し、汚染物質の排出抑制を図り、環境負荷の高い物質の削減活動を推進しています。

汚染防止

方針

太平洋工業グループでは、大気汚染防止法、水質汚濁防止法など関連法規を順守し、汚染物質の排出抑制を図り、自然環境の維持・保全に積極的に取り組みます。
2022年1月1日

汚染リスク対策

1.太平洋工業では、法規制の要請を超えた汚染回避を実施しています。

環境関連法規、条例の基準値の80%以内を目安に当社グループ内で日常管理を実施し、内部監査により順守状況を確認しています。なお、2022年度中の環境関連の罰金・処罰、法令や規制に対する違反および不適合な事例はなく、それらに伴うコストも発生していません。

<目標>
法令順守及び、汚染の未然防止を目的とした活動を実施しています。例えば、工場からの油漏れなど環境物質漏れ発生0件を毎年の目標として取り組んでおり、2022年度の発生件数は0件でした。

2.化学物質管理

工業製品に使用される物質の中には、環境汚染や人体への健康被害の恐れがあるものもあります。太平洋工業グループでは、これらの物質の使用・管理に関してEUが策定したREACH*1、SVHC*2など各種規制を遵守しています。また、成形品に関しては、成形品中に該当物質(SVHC*2)が含まれているかどうかを確認し、人の健康や環境に配慮した化学物質の使用・管理をしています。

*1REACH:EUにおける化学物質の安全な使用・取り扱い・用途に関する法律
*2SVHC(Substances of Very High Concern):人の健康や環境に対して深刻な悪影響を及ぼす可能性のある高懸念物質

3.太平洋工業グループのPCB含有機器類

太平洋工業グループでは、PCB含有機器の保有を大きな環境リスクと捉え、2015年から統合処理を推進しています。現在、保有台数分全ての処理が完了しました。

PRTR対象物質とVOC大気排出量の削減

当社では、生産工程で使用する化学物質を適正に管理し、環境負荷の高い物質の削減活動を推進しています。特に、PRTR対象物質の大半を占めるトルエンは、塗装工程の改善や代替技術の開発を進め、使用量・排出量の継続的な削減に取り組んでいます。

取り組み事例

(1)ハイソリッド塗料によるVOC削減

VOC排出量の多い東大垣工場では、一貫塗装ラインを構築し、無駄のない効率的な生産を行うことでVOCの削減を図っています。従来のエアスプレーから、回転噴霧式塗装ガンへの切り替えを行うなど、塗装方法の変更による塗着率の向上を図るとともに、ハイソリッド塗料といった環境性能や安全性の高い塗料への転換を推進し、VOC排出量の削減に努めています。ハイソリッド塗料への転換により、55%のVOC排出量削減を実現しました。
噴霧式塗装ガンに切り替え
噴霧式塗装ガンに切り替え

(2)光輝フィルムを活用したオーナメント・ホイールキャップ

当社では、めっきの代替技術として、インモールド成形技術やインサート成形技術を活用したオーナメント・ホイールキャップ等を開発・生産しています。環境負荷物質を含まない光輝フィルムを使用することによって、クロムめっき処理を廃止し、生産時に発生する環境負荷物質の削減を図るとともに、リサイクルを100%可能にしています。
フィルムを使用したセンターオーナメント
フィルムを使用したセンターオーナメント

自動車・家電業界の環境負荷物質に関する法規制対応

当社では、環境負荷物質含有を禁止・制限するEUのRoHS指令やELV指令、REACH規制への対応として、社内で「環境負荷物質管理標準」を策定し、化学物質の管理強化と法規制への対応を推進しています。

製品に使用する原材料や部品等に、規制物質が規制値を超えて含有することのないよう調達を進めています。

2012年1月には、「グリーン調達ガイドライン」を策定し、サプライチェーン全体で、環境保全活動と化学物質管理強化を推進しています。
材料に有害な物質が含まれていないかをチェック
材料に有害な物質が含まれていないかをチェック